ウフギー自然館は現在閉館中です

「やんばる野生生物保護センター ウフギー自然館」は、
「やんばる世界遺産センター ウフギー自然館」に改修します。

改修工事のため、令和6年5月6日(月)から閉館し、
リニューアルオープンは令和7年7月以降を予定しています。

※リニューアルオープンの時期については、決定次第お知らせします。

Yambaru Wildlife Conservation Center
Ufugi Nature Museum

やんばるのいきもの

鳥類~多様な環境がささえる鳥の宝庫~

 やんばる地域には山、川、海がおりなす様々な環境があり、多くの鳥たちがすんでいます。森林にはヤンバルクイナ、ノグチゲラなど多くの固有種を含む森林性の鳥類が生息しています。また、海辺の岩礁はアジサシ類の繁殖地として、河口の浅瀬はシギ・チドリ類の餌場や休息の場所として利用されています。

ヤンバルクイナ
ノグチゲラ
ホントウアカヒゲ
リュウキュウアカショウビン
アジサシ類

飛べない鳥?飛ばない鳥? ~ヤンバルクイナ~

国内希少野生動植物種(種の保存法)、レッドリスト絶滅危惧IA類(CR)、国の天然記念物

 全長約30cm、世界中でやんばるの森だけにすむ、日本で唯一の飛べない鳥です。主に林内を歩き回ってミミズ類やヤンバルマイマイなどを食べますが、道路にでて餌をとる様子も観察されます。「ケケケケケ・・・・」とけたたましい声で鳴き、非常に良く響きます。夜間は樹上で休息しますが、これはハブを避けるためだと考えられています。
 ヤンバルクイナがすむやんばるの森には、これまで天敵となる肉食獣がおらず、また、地上のエサも豊富だったため、空を飛ぶより地上を走りまわってエサを探すのが得意になったと考えられています。

 ヤンバルクイナは主に地上で生活し、繁殖のための巣作りも地上で行うため、外来生物として持ち込まれた肉食獣であるマングースやノネコによる影響が危惧されています。また、路上での交通事故(ロードキル)も問題になっています。

ヤンバルクイナの保護に関する取り組みは、こちらのページをご覧ください。

日中に活動するようす
夜間、樹上で休息をとるようす
道路を利用するヤンバルクイナ

森の穴掘り名人 ~ノグチゲラ ~

国内希少野生動植物種(種の保存法)、レッドリスト絶滅危惧IA類(CR)、国の特別天然記念物

 世界中でやんばるの森たけにすむキツツキです。イタジイなどの樹木に直径約15cm、深さ50cm前後の巣穴を掘ります。このため繁殖には直径20cm以上の大きな木が残る森林が必要不可欠です。他のキツツキ類と同様に、枯れた木や倒れて腐った木などの中にいるカミキリムシの幼虫などを食べるほか、地上に降りて地面の上にいる昆虫も捕食します。また、土の中にいるセミの幼虫や巣穴の中のキムラグモの仲間を、土を掘って食べるという珍しい行動をします。

ノグチゲラの保護に関する取り組みは、こちらのページをご覧ください。

ノグチゲラ

森に響きわたるさえずり ~ホントウアカヒゲ~

国内希少野生動植物種(種の保存法)、レッドリスト絶滅危惧IB類(EN)、国の天然記念物

 全長約14cm。沖縄島、慶良間諸島に留鳥として生息する鳥で、体全体は赤く、雄の胸の黒い模様がヒゲのように見えることからアカヒゲと呼ばれます。メスにはヒゲ(黒い部分)がありません。やんばる地域の森では比較的よく見られる鳥です。春先の繁殖シーズンになると、森の中に「ヒー ヒョイヒョイ」というひときわ美しいさえずりが響きわたります。

オス
メス

リュウキュウアカショウビン

 全長約27cm。アカショウビンと亜種としてリュウキュウアカショウビンが分布し、リュウキュウアカショウビンの方が、体の紫色の光沢が強いのが特徴です。4月から夏場にかけて沖縄に飛来し繁殖します。この季節のやんばるの森の中からは、この鳥の「キョロロロ~」と愛きょうのある鳴き声が聞こえてきます。

リュウキュウアカショウビン

ベニアジサシ、エリグロアジサシ

 カモメ科の鳥で全長約30cm。沖縄には夏鳥として5月ごろにやってきて、沿岸の岩礁で子育てをします。浅い海域で小魚を空中からダイビングしてとらえます。国指定屋我地鳥獣保護区は、アジサシ類の有数の繁殖地として有名です。

ベニアジサシ
エリグロアジサシ