ウフギー自然館は現在閉館中です

「やんばる野生生物保護センター ウフギー自然館」は、
「やんばる世界遺産センター ウフギー自然館」に改修します。

改修工事のため、令和6年5月6日(月)から閉館し、
リニューアルオープンは令和7年7月以降を予定しています。

※リニューアルオープンの時期については、決定次第お知らせします。

Yambaru Wildlife Conservation Center
Ufugi Nature Museum

やんばるの自然を守る

イヌ・ネコ

やんばる地域でのノネコ・ノイヌ問題

ノイヌ・ノネコとは

 古くから、ペットとして人間と暮らしてきたイヌやネコですが、心ない飼い主に捨てられるなどして野生化してしまうと、野生動物を食べたり襲ったり、病気を広げてしまうなど、多くの問題を引き起こします。このような飼い主の元を離れて常に山の中などで生活し、主に野生動物を食べて生きているイヌやネコをノイヌ・ノネコと呼んでいます。

どうして問題になっているの?

 森林などで暮らしているノイヌ・ノネコは、そこに生きている野生動物を食べたり襲ったり、病気を広げてしまうなど、生態系へ及ぼす影響がとても大きいとされています。特に狩猟能力・繁殖力が高く、行動範囲の広いノネコは、「世界の侵略的外来種ワースト100」(IUCN)、「生態系被害防止外来種リスト」(環境省、農林水産省)の緊急対策外来種にも選定されています。

実際に、やんばるの森で見つかったネコの糞から、ヤンバルクイナオキナワトゲネズミなど、希少かつ固有な在来種の羽や毛が確認されています。

やんばる地域での問題・課題

放し飼い(外飼い)のネコが多い

 やんばる地域では、民家や畑、畜舎周辺のネズミ対策として、昔から放し飼いにされているネコが多く見られます。ネコを室内で飼う習慣が広まっていないこともその原因の1つです。

森林と集落の距離が近い

 やんばるの森林内では継続的にネコが確認されており、その中には仔ネコなどの体の小さなネコも含まれています。この状況から、森林内でネコが子どもを産み育てている可能性があります。また、森林内では首輪をつけた個体や栄養状態の良い個体も確認されており、日常的に集落内と森林を行き来している個体がいることも考えられます。

沖縄島北部以外の市町村からの流入

 やんばるの森は、人が多く住んでいる名護や那覇などから地続きであることから、飼えなくなったペットを捨てに来る人もいます。また、ネコ自身の移動により森林域に入ってくる場合もあると考えられます。そのため、この問題は、やんばる地域だけでなく、ペットを飼っている全ての人に関わる課題といえます。

イヌ・ネコに関する取組み

ずっとやんばるずっとうちネコアクションプラン 沖縄島北部における生態系保全等のためのネコ管理・共生行動計画

 沖縄県、国頭村、大宜味村、東村、環境省沖縄奄美自然環境事務所の5者において、沖縄島北部におけるネコの管理に関する計画を令和5年10月に策定しました。

計画の詳しい内容はこちら

適正飼養の推進

 沖縄県では、捨てイヌ・捨てネコ防止と、イヌネコの適正飼養の普及啓発のため、「一生うちの子プロジェクト」を行っています。

一生うちの子プロジェクト (inuneko-okinawa.jp)

ネコの愛護及び管理に関する条例

 国頭村、大宜味村、東村では、ノネコ・ノイヌが増えるのを防ぐために、飼いネコの登録を義務付ける条例を2005年度に施行しました。以下がその主な内容です。

  1. ネコを飼っていることを村に知らせて、村から飼養登録証をもらわなけれ  ばなりません。
  2. 飼っているネコが他のネコと識別できるようにマイクロチップの埋め込みを行わなければいけません。
  3. 避妊・去勢手術などによって、ネコが繁殖し増加するのを抑制しましょう。
  4. 自分が飼っていないネコに対し、みだりに餌や水などを与えてはいけません。
  5. ネコは室内で飼育し、放し飼いはしないようにしましょう。

飼い主の方へ ~守ってほしい5つのこと~

 野生動物、人間、また、ともに暮らすペットにとっても不幸な環境を作らないよう、環境省では、ペットの適正飼育を呼びかけています。

1.動物の習性等を正しく理解し、最後まで責任をもって飼いましょう

 飼い始める前に、正しい飼い方の知識を身につけ、飼い始めたら、動物の種類に応じた適切な飼い方をして健康・安全に気を配り、最後まで責任をもって飼いましょう。
動物の種類に応じてしつけや訓練をし、人に危害を加えたり、鳴き声などで近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう。

2.ペットは敷地内で飼いましょう

 ペットは敷地内で飼育し、糞尿や毛などで公共の場を汚さないようにしましょう。

ネコは、必ず家の中で飼いましょう。自由に外と行き来できる飼いネコは、ノラネコに病気を移されたり、ケガをしたり、交通事故に遭う可能性が高まります。

3.むやみに繁殖させないようにしましょう

 動物にかけられる手間、時間、空間には限りがあります。きちんと管理できる数を超えないようにしましょう。また、生まれる命に責任が持てないのであれば、不妊去勢手術などの子どもを産ませない繁殖制限を行いましょう。

4.動物による感染症の知識を持ちましょう

 動物と人のお互いが感染する病気(人と動物の共通感染症)について、正しい知識を持ち、自分や他の人への感染を防ぎましょう。

5.盗難や迷子を防ぐため、所有者を明らかにしましょう

 飼っている動物が自分のものであることを示す、マイクロチップ、名札などの標識をつけましょう。国頭村、大宜味村、東村では、ノネコ・ノイヌが増えるのを防ぐために、2005年度に「ネコの愛護及び管理に関する条例」を施行し、飼いネコの飼養登録とマイクロチップの埋め込みを義務化しています。

詳細はこちら

動物の愛護及び管理に関する法律に基づく犬と猫のマイクロチップ情報登録